
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を開始しました
港南区上大岡のあしかり内科では、これまで内視鏡検査として胃カメラ検査のみ対応しておりました。昨今の大腸がん患者さんの増加に伴い、大腸カメラ検査のニーズが多くなってきており、当院でもそれに応えるべく大腸カメラ検査を新たに始めることになりました。

内視鏡専門医による検査
あしかり内科では、日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医の芦苅圭一医師が検査を担当します。
上部消化管内視鏡(胃カメラ)1万件、下部消化管内視鏡(大腸カメラ)5000件の実績から培った技術により、「痛くない、辛くない大腸内視鏡検査」を目指し行いますのでご安心ください。
当院の大腸カメラ検査の特徴
「痛くない大腸カメラ検査」のための
3つのポイント
実は大腸カメラの「痛みや苦しさ」や「検査の精度」は、術者次第で大きく変わってきます。
患者さんが「痛い」、「辛い」と感じてしまうと、その後検査を受けることが嫌になり、大腸の病気を見逃す原因になってしまいます。そこで、あしかり内科では以下のような取り組みを行っています。
◎ 鎮静剤・鎮痛剤を用いて、眠ったような感覚で検査を受けられます
当院の胃カメラ検査は鎮静剤を用いることで、眠った様な状態のうちに検査が終わりますので、苦痛や恐怖を感じることはほとんどありません。

◎ 二酸化炭素ガス送気でお腹の張りを抑えます

通常の送気で検査を行った場合
(黄色矢印で示した腸管が空気でパンパンに膨れ上がっています)

”二酸化炭素送気”で検査を行った場合
(二酸化炭素送気は通常送気より約100倍吸収が早いと言われています)
◎ やさしい挿入法で、痛みを感じさせない検査を第一に考えます
「軸保持短縮法」と呼ばれる、現在の主流となっている挿入法で行います。この挿入法では、大腸の腸管を「じゃばら折」にしながら丁寧に腸管を畳むことで、腸管を無理に伸ばさずにカメラを挿入することができ、痛みをあまり感じません。
高性能な内視鏡機器
大腸カメラ検査に用いる内視鏡(スコープ)にもいろいろな種類があります。長さ、太さ、画質、特殊光観察機能の有無、拡大機能の有無、などとても細かく設定されています。
当院で用いる内視鏡は、比較的細いスコープで、挿入時の痛みを軽減しつつ、ハイビジョン画質できれいな写真を撮影可能、特殊光観察と拡大観察で正確な診断が可能です。
使用するスコープを妥協しないことで、大学病院や総合病院と同レベルの、質の高い検査を実現できるようにしました。どうぞ安心して検査をお受けください。

拡大内視鏡による
的確な診断と治療
大腸内視鏡診療においては、発見された異常を正確に診断し、早期に治療を行うことで、良い結果が得られます。
大腸腫瘍(大腸ポリープや大腸がんのこと)であれば、それが内視鏡で治せるものなのか、手術しないといけないのか、そのような判断を即座にします。そして内視鏡で治療可能なものはその場で切除、もしくは外来治療が難しい大きな病変は連携する高次医療機関へ紹介します。(→連携医療機関について)
あしかり内科では、全例で拡大内視鏡スコープを用いており、ポリープを発見したらその場で拡大観察を行います。これにより正確な診断が可能となります。
ポリープ切除手術も可能
拡大内視鏡により良性ポリープもしくは深達度が浅い早期大腸がん(がんが粘膜の浅い層に留まるもの)と診断した場合には、その場でポリープ切除を行います。


土曜日の検査もあります
仕事などの諸事情で平日に来院が難しい方は、土曜日も検査を行っておりますので、ご安心ください。
同日エコー検査も可能
あしかり内科では、第2/第4土曜日に専門の検査技師がエコー検査を行っております。ご希望があれば、エコー検査と内視鏡検査を同日に受けることも可能ですのでご相談ください。
当院で可能なエコー検査:
頸部エコー(頸動脈エコー)、甲状腺エコー、心エコー、腹部エコー

このような方は大腸カメラを受けましょう
以下のような症状をお持ちの方は、大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます。
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腹痛
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便通異常(便秘や下痢)
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血便(便に血が混じる)
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健診で便潜血陽性を指摘された
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食欲低下・体重減少
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親族に大腸がんに罹った方がいる
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専門医療機関との連携
病変が大きく特殊な方法で切除すべき場合や、高度な基礎疾患を有する患者さん、抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)を複数内服されている患者さんなどの場合は、入院できる施設での治療をお勧めさせていただくことがあります。
あしかり内科は、横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、地域の中核病院(栄共済病院、南共済病院、横浜市南部病院など)と直接連携が取れます。
患者さんのご希望に沿った治療が受けられると思いますので、ご安心ください。

盲腸の2/3周性の病変
大学病院で内視鏡治療を行い完治しました。
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S状結腸の10mmほどの小さな病変
深く浸潤する大腸癌と診断し、内視鏡ではなく手術を行い完治しました。
私の大腸内視鏡検査への思い
私は医師になって、消化器内科を専門として選び、間もなく内視鏡診療に没頭するようになりました。
消化管内視鏡によって発見することのできる胃がんや大腸がんは早期に発見できれば、ほぼ100%根治(再発なく完治すること)が可能です。
しかしいまだに胃がん、大腸がんは、日本人のがん死亡数トップ3に入っています。なぜ早期治療で治せる病気で命を落とす患者さんがこれほど多いのか。それは日本人の検診受診率の低さが原因です。
残念ながら、日本人のがん検診受診率は約40%で、諸外国と比べて最低レベルです。

これまで胃がんや大腸がんで亡くなっていく患者さんをお看取りするたびに悔しい思いをしました。
「あと5年早く見つかっていれば、治すことができたのに。ご家族の悲しい姿を見ずに済んだのに」と思いました。
市民の皆様には、どうかがん検診を受けていただきたいと思います。自覚症状がないうちに内視鏡検査を受けることで、がんは早期発見が可能な病気です。
一方で、がん検診や内視鏡検査が嫌われる理由もわかります。それは内視鏡検査は「痛い」、「辛い」、「苦しい」といったイメージがあるからだと思います。
実は私も大腸内視鏡をやり始めた頃には、患者さんから「お産より痛かったー」と言われたことがありました。一生忘れられない言葉でした。お産よりつらい思いをしたその女性は、きっとそれ以降の大腸カメラ検査を受けることがとても嫌になったでしょう。
それから私は痛くない大腸カメラ検査の方法を勉強し続け、今でこそ「こんなに楽に受けられたのは初めて」と言っていただけるようになりました。
検査を受けた患者さんに「次もまた受けたい」と思っていただけたら、継続的に大腸カメラを行うことができ、その結果として大腸がんで苦しむ患者さんを減らせると信じています。
ある研究で、大腸内視鏡検査をまったく受けていない患者さんのグループと、検査を受けて腺腫性ポリープ(いわゆる大腸ポリープのことです)を切除した患者さんのグループを20年間追跡したところ、後者のグループでは大腸がんで死亡するリスクが前者と比べて53%も低下していたそうです。
つまり、生涯で一度でも大腸カメラ検査を受けておけば、将来大腸がんで死亡するリスクをかなり減らすことができるということです。(グラフ)
あしかり内科では、やさしい、痛くない内視鏡検査でがんの早期発見・早期治療をおこないます。
胃がん、大腸がんに苦しむ患者さんをゼロにすることが私の目標です。
まずは大腸がん検診、胃がん検診を受けてみましょう!
